前回のブログでは人材育成が如何に大事なのかと言う話をしました。今回の内容は人材育成ができない会社の特徴と人材育成ができる会社の特徴について話をしたいと思います。
人材育成が出来ない理由
多くの会社が「人材育成は難しい」と悩み、教育はしても育成については手つかずの状態でいますが、人材育成が手付かずな状態になったのは、終身雇用と年功序列制度が生み出し、「当たり前」として認識されている,「定年まで同じ会社で働き続ける」ことができるという従業員側と、会社側では業績拡大に伴う人材確保という双方の一致のため、個人の育成を積極的に行う会社は少なく、今も全体の足並みをそろえることが重要視されていることです。
しかし現代は多様性の時代です。 人それぞれに個性があり、仕事への考え方も価値観も異なっています。 今の若者たちは「個性が認められることが当たり前」の環境で育っており、昔ながらの画一的な育成方法、組織の価値観に染め変えるような、人材育成は通用しなくなっているのです。
時代の変化や社会情勢の変動などにより就業環境も大きく変わりつつある今、会社はこれまで以上に従業員へ配慮した労働環境の整備が求められているのです。 ではそうした中で人材育成ができない会社の特徴をお話ししたいと思います。
変革が出来ない会社は人材育成が出来ない
会社によって経営状態や内部事情が違うのですが、確実に言えることは、変革ができない会社は人材育成ができない会社と言えます。 変革が出来ない会社というのは、人が定着しない、人が育たないと言うことにも関係しているのですが、分かりやすい例えで言うと、よくどこの会社でも、従業員を研修会社の研修に行かせたり、また外部の講師を呼んで、社内で研修をしたり、そのような研修を行ったことがあると思いますが、なぜ研修に行かせるのでしょうか？
そこで、お聞きしますが、研修を受けた従業員が、習ってきたことを社内に生かされているのでしょうか。 このような話、聞きませんか？
研修はなんでもいいのですが、研修に行かし戻ってきたら、数日したら研修に行く前の状態に戻っている。 そして、研修を受けた従業員が元に戻ると、上司をはじめ周りの方から揶揄されて終わる。
人材育成が出来ない会社は、研修一つをとっても、研修に行かせることが目的となっているため、研修にいかせられる従業員は、会社は何をしたいのかが分からず研修に行くのです。 また、研修に行かせても会社や上司、そして周りからのフォローもないのです。
人材育成が出来る会社の特徴
逆に人材育成が出来る会社の特徴はどうでしょうか？先ほどの研修を例えた話をすると。
１，従業員に研修をいかす理由や目的は明確になっている。 ２，上司に当たる方のフォローやコミュニケーションがある。 ３，研修にいった従業員から情報を仕入れ、一つでも社内に取り入れようとする姿勢がある。
だいたい３つぐらいの特徴があるのですが、人材育成が出来る会社は組織全体が柔軟に変革できる社風や風土があるのに対して、人材育成が出来ない会社は変革ができない社風と風土が存在しているだけなのです。何も研修だけの話ではないのです。知識や技術的に学ぶ教育でも同じことなのです。
ここまで話をすると、勘がいい良い方は分かると思いますが、従業員に研修にいかせることは、何かを変えたいのでしょう。しかし研修にいかしても元に戻るということは、問題はそこではないということです。
Z世代の人材育成が出来るかどうかが、今後の会社の成長の鍵になる
今、どこの会社でも一番悩んでいるのが20代の育成です。いわゆるZ世代の方です。 Z世代と言うのはデジタルやスマホ、ソーシャルなどの時代でもあり、物心ついた頃にはすでにテクノロジーやデジタル技術に触れているのです。
そういった環境下の中で育った彼らは、多様性と現実主義を重んじる価値基準があり、仮に会社に就職し、すぐに退職してしまうのは、我々からすると忍耐力や根性がないという理由ではなく、退職できる背景があるのです。 その背景と言うのは、「お金を稼ぐ豊富な選択肢」があるということです。
彼らが会社を選ぶ際に、重要視していることは３つあるのです。 １，安定した会社であること ２，仕事とプライベートとのバランスがとれていること ３，組織の中で主体性が発揮できること この３つを重要視しながら長くいていい会社なのか、どうなのかを常に考えているのです。
これからの会社は、変革すること、柔軟性ができない会社は、人材育成どころか成長すらないのです。 次回、人材育成最後の説明となりますが、どのようにしたら人材育成出来るのかを説明したいと思います。