私は、今まで多くの会社の経営改善のお手伝いをしてきました。
そして、私自身がこだわったのは経営者です。
経営者は、1000人もいれば1000人の考え方があり、
経営者として、何が正しいのか正解を求めて、交流会や勉強会、また登壇されている経営者の講和にも聞きにいきました。
しかし、ほとんどの話の内容は、会社が大きくなった、または業績が良くなる過程や苦労話ばかりで、その本質までは分かりませんでした。
会社が大きくなることは、ある一定をこえたら必然的に起こりえることで、その後は、長く続く会社と風船のように縮む会社に分かれていきます。
良い経営者と悪い経営者って何が違うのか考えたことありますか。
業績が良い会社は良い経営者なんでしょうか?
明日にも倒産する会社は悪い経営者なんでしょうか?
年商が100億、1000億ある会社の経営者は良い経営者なんでしょうか?
人の出入りが多い会社の経営者は悪い経営者なんでしょうか?
つき詰めたところで正解はないんです。
しかし、ひとつだけ分かったことは、良い経営者、悪い経営者ではなく、経営に対する姿勢やその本質については学びました。
それは何か。
「どのような経営環境でも、会社を倒産させないという強い信念をもって、果敢に挑戦する努力をしているかしていないか責任の強さであるということです。」
また、そこには経営者の品性が必要だとわかりました。
品性とは何でしょうか?
例えば手を見てください。どちらの手でも良いのですが、仮に左手を見たときに、自らの目標に邁進する力強さや自分に厳しさを持ち、右手は人に対する愛情や慈愛の心を持ち、その真ん中に品性があるのです。
品性とは個人がそなえている道徳的価値として見た性格なのです。
この道徳的価値から見た性格によって会社の盛衰が決まると言っても過言ではないのです。
では、道徳的価値としてみた性格とは何でしょうか?
よく我々は経営と言う言葉を使いますが、この経営と言う言葉、経の上に、おを付けてお経となります。経と営の間に、を入れ、営の下に、むをいれたら「お経を営む」となります。
経営という言葉は、もともとは仏教用語であって、自分の人生をどう営んでいくか」「自分自身をどう生かすか」「人生の目的」、「生き方」をさしている言葉なんですよ。
先ほどの手の話をしましたが、経営者の中には左手だけが大きくなればなるほど、自分にも厳しいが相手に厳しさを求める、俗にいうワンマン経営というでしょう。
逆に、左が小さく、右手だけが大きくなればなるほど優しさが甘えにかわり、優柔不断や決断ができなくなる。
品性は常にバランスなんですよ。
このバランスは、先ほどもいったように、人生の目的や生き方で変わっていくのです。
会社が大きくなったが風船のようにしぼむのか、また逆に成長し続けるかなんです。
会社は経営者の品性によって左右された結果なのです。