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社長の罪、幹部社員を育てなかった! 悲惨な後継者の末路~太陽光部門事業部の面談~

一般電気部門の面談が終わってから2 週間、太陽光部門の面談が始まる。

本来であれば幹部社員から始めるのだが、予定を組むことができず、ランダムにしか面談を組む事ができなかった。 面談初日の昼間、水木常務に空きがあるということなので、少しばかり早く事務所に訪問し挨拶をした。

「初めまして。コンサルをしている川原 です。先週まで一般電気部門の面談を行っていました」

「初めまして。聞いてます。常務の水木 といいます。川原さんも大変だねえ」、この言葉を聞いて、その時すでに、高杉部長の視点からではあるが、常務に関する話を聞いていた私は、彼自身の方がよほど大変だろう、と彼の苦労の方を思ってしまった。

「仕事の途中だけど、このまま面談に入れますかね」 常務は快く応じてくれた。

「常務はこの会社に来て何年になるの?」

「僕はね、4年前にこの会社に入ったんだが、業種が畑違いでそりゃまあ大変だったわ。川原さんがどこまで聞いているのか知らないけど、ほら、あれ、肖像画 の件あったでしょう。普通はありえないわ … 。 …川原さん、この部署には3人も幹部社員がいるけどね、腐ってるよ。社員が育たないから、常に幹部社員は現場に行って作業をしているだけ。彼らを注意したいのは山々だけど、僕は彼らに仕事を教えてもらった弱みがあって、何にも言えない。年配者はいるけど、そういう人たちの言うことも聞かない。ダメだわ、この会社は」

私が訊くまでもなかった。彼は堰を切ったようにべらべら話し始めたのだ。これまでよっぽど話す相手がいなかったのだろう。

「常務、幹部社員がいくら酷くて内部統制がとれてないといっても、原価管理や指示命令系統、数字の把握やルールぐらいはあるでしょう?」

「現場の日報はあるけど、それ以外何もできていないし、幹部がやらないのに部下がやるわけがないよ」

そうして水木常務と社内について色々話をしているうちに時間がきてしまい、話の途中ではあったが面談を終えた。水木常務はもともと水産会社にいた人で、 社長の姉との結婚を機にあいうえ工業会社に入社し、数年後に常務に昇格した。 彼は先代社長が亡くなって3年後に社長の姉と結婚したため、写真こそ日頃見ているが、先代とは会ったことがないのだという。

昼間に水木常務の面談が終わり、その後 18時からまた違う面談を実施、予定時間は40分、面談予定者は1日にだいたい1人で、それが 30人いるのだから気が遠くなる。

面談はランダムであるため、若手の日もあれば中堅の日もあった。 内容はたわいもないことばかりで、いくら試行錯誤して質問の内容を変えても、 暖簾に腕押し状態であった。

中には色々と参考になりそうな話をしてくれる人もいたが、そういった人は入社間もない社員ばかりである。 数日後、幹部社員の1人と面談をするために、早く事務所に行ったのだ。

この日は開始予定時間より2時間早く事務所についた。そして私はここにきて、もっともおぞましい光景を目の当たりにするのである。

このつづきは「白日にさらされる腐敗」を題にして説明します。

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