私は二十数年間、延べ3000社以上の会社の経営ビジョンを達成させるために経営指導をしてきました。 一言で経営ビジョンを達成させるといいますが、会社の中には様々な問題や課題が山積しており、どのような手順で解決したらいいのか、どのようなタイミングで改善をしたらいいのか、皆さんご存知でしょうか。
どのような経済環境でも、いくら会社の中に問題が山積していても、3つのステップで人が動き、組織が機能し、会社が経営ビジョンを達成するための手順を、多くの会社に導入し、96%以上がうまくいっているのです。
➢会社の問題の悩みはズバリ人、人の問題を解決出来たら全て上手くいく
皆さんの会社があなた一人ですべて機械やロボットだったらどうでしょう。 必要以上に売上や利益を出すことくらい簡単だと思いませんか。 なぜなら単純に機械やロボットを増やせばいいのですから・・・・
しかし残念ながらあなたが悩むのは全て「人」のことで悩んでいるはずなのです。 売上が良かろうが悪かろうが、人が育たない、人が入れ替わる、人が定着しない。 でも皆さんは気付いているはずです。人の件で悩むことがなくなれば全てとはいいませんが改善することを。
➢なぜ気付いても違った方法を模索するのか
きっと読まれた皆さんは言うでしょう。 「社員を動かすために評価制度の構築をしたし、社員教育もした、いろいろためしたけど動かない・・・」 人を相手して悩むより、違った方法を模索したほうが良いと思っている・・・・
ちがいませんか?
しかし残念ながら、人の問題を改善せずして、売上をのばすことも将来のビジョンにしても前に進むことは難しいのです。 なぜなら、売上や規模が大きくなっても、社内にはびこる問題が隠れるだけで、問題が発覚するころには、時すでに遅しということがあるからです。
➢実は落とし穴はここなのです
売上をあげ利益を出し続けることは大事ですが、それと同時に社内にくすぶっている問題があるということです。 そのくすぶっている問題を対処せず放置したままにすると、人の出入りが激しくなり、生産性が低下し、社員同士の事なかれ的な価値観がうまれ、なにをしても響かない組織になるのです。
私は、人が組織が自走でするための「ちょっとした」きっかけで改善できることに気付きました。 私はいまでこそ、この方法を気付いたから、短期間で社内が抱える問題を改善し、次の手が打てる経営のお手伝いをしてきました。もしこの方法を気付かなかったら、皆さんにお話することはなかったでしょう。
そのような方法は難しいのかと声が聞こえてきそうですが、全く難しくはありません。 なぜなら、誰でもできることですから。
➢ここからが大切なお話をします
経営ビジョンを達成するためには3つのステージがあるのです。
◎ステージ1、売上が良かろうと悪かろうと、会社の成長が止まった瞬間、組織は硬直し始めるのです。どこの会社もステージ1のままで止まっており、人が入れ替わることで組織力の低下、すなわち組織そのものが機能しておらず、会社によっては個人商店の集合体になっているこの部分の改善をしないといけないのです。
◎ステージ2、ステージ1で改善し始めると組織力が回復し、やる人と既存の組織に馴れてしまった人が出てきます。ここではじめて主体者と労務者に分け、賃金形態や採用戦略に特化しないといけません。
◎ステージ3,組織が自走し始めると、始めのうちは会社の成長に感じる部分はありますが、経営者が明確なビジョンを立てる必要が出てきます。仮にそのまま放置してしまうと、成長しきったところで組織は硬直し始めるのです。
今回、川原ビジネス大学では改善方法を動画で説明しています。
➢始めのうちは中々改善しないので苦しみました
訪問先の会社にお邪魔して、社員達と一緒に会社の問題を解決するため、あらゆることに取り組みました。 ・仕事をとっても利益がでない ⇒ 原価管理の仕組みを構築する
・社内のPDCAが回らない ⇒ どこで詰まっているのか改善や改革する
・上司と部下の意思疎通が悪い ⇒ 管理者教育又は従業員教育する
・仕事の品質が悪い ⇒ 技術教育を行う仕組みをつくる
・社員のモチベーションの低下 ⇒ 評価制度の構築する
当然、社員がやる気をだすために個々の社員面談や教育もしました。 また飲み会でもあれば参加し、社員とのコミュニケーションをとっていたのですが、残念ながら訪問した日はいいのですが、数日たつと経営者から「成長がみられない」と連絡が入るのです。
その「成長がみられない」と言葉を聞くたびに、どうして、何があったの?と悩みました。手を変え品を変え、挙句の果てには社員達と相当なコミュニケーションをとってきたのにと振り返って見ては、私の言い方が悪いのか、やり方が悪いのかと時間を巻き戻して思い当たることを探すのです。
人は限界がくるとネガティブになりますね。
私はこの仕事は向いていないのか、私では改善ができないのではと思い込むようになり、当然、業界人や知人に相談しました。しかし答えは「仕方ないんじゃないの」とか「その会社のレベルだからしょうがない」など、心を癒す言葉を頂いたのですが、気持ちが晴れることはなかったのです。
ある日、悩みながら訪問先の会社にお邪魔して会議室で待機していると、隣の部屋から社員達の会話が聞こえたのです。聞き耳をたてたわけではないのですが、会話を聞いていたら会社や上司たちの批判ばかりでした。
その批判している会話の中にヒントがあったのです。
私がやっていることは単に問題が表面化した部分の改善でしかなく、問題の根本的な解決をしていないことに気付いたのです。