今日の話は人が動き、組織が機能し、会社が成長するための原理原則の話をしたいと思います。 さて、このブログを見ているあなたは、どういった立場の方で、どういったことがお悩みなのかは分かりませんが、ほとんどの方は「業績をあげたい」「コスト削減をしたい」「人材育成」などあげれば切りがありません。
そして、このような悩みを解決するために、書籍を読んだり、セミナーに参加したり、勉強会に行ったりしながら何とか解決しようと試みたのではないでしょうか。
しかし残念ながら、解決には至らなかったのではないでしょうか。 なぜ、解決に至らないのか? それは経営には原理原則があるということなのです。
➢経営の原理原則 私は、セミナーや講演会をしますとね。 必ず実のなる木に例えて話をします。木そのものは会社としましょう。 実は利益です。枝は何かといいますと、例えば売り上げを上げるために戦略を立てたり、従業員を活性化させるために評価制度や福利厚生などを充実、または教育的なものであったり、あなたが悩んでいることを解決するために「何かをすること」それが枝だとしましょう。
では、あなたは、その木に水をかけようとしたら、どこに水をかけますか? ふつうは土に水をかけるでしょう。
ほとんどの方は、枝の方に水をかけるのです。先ほど例えて話をした、売り上げを上げるための戦略や構築、こういった枝に対して水をかけて何とか、利益になる実を育てたいと一生懸命になるのです。 そのためにセミナー行ったり、勉強会に参加したりしながら、利益の実が大きくなるには、どうしたものかと悩むのです。
本来、水をかけるところは土のほうなのです。 土は社風、根は人、ここに水をかけずにどうやって利益の実が大きくなるのでしょうか。 土や根を整えて、始めて枝である戦略や構築なのです。
この流れが原理原則なのです。
しかし残念ながら、土や根のほうに水を上げなければならないと分っているけども、どうやって手をつけたらいいのか、分からないという方も見えるでしょう。
そりゃそうですよね。
誰も教えてはくれないのですから。 今回は人が動き、組織が機能するためにはどのような事をすればいいのか、掘り下げて話をしますね。
➢組織を機能させるための原理原則 最初に会社にとって業績を上げ成長させる土台があるのです。 なんだと思いますか? 2つあるのです。
一つは、組織には必ず三要素が機能しておかなければなりません。三要素というのは、会社の共通目標及び目的。 意思疎通。 意欲動機づけの3つなのです。
〇共通目標とか目的 会社全又は部署の売上や利益など、部署・個人におとしこまれていること
〇意思疎通 これは言葉通り、コミュニケーションとか協力関係、お互いに補完しあええる関係であること。(例えば上司と部下、上司同士、部下同士なんかがそうですよね。)
〇意欲動機付け この意欲動機付けというのは、意欲が掻き立てられ向上したいと思うようなこと。例えば給料なのか、将来像なのか、遣り甲斐なのかはそういったものです。
この組織の三要素である3つが必要なのです。
次に二つ目は、先ほど組織の三要素の話をしました。 この三要素があれば組織が機能するかというとそうではありません。 組織を機能させるためには管理職者のリーダーシップが必要なのです。
この二つが機能して初めて人が動き、組織が機能する土台ができあがるのです。
➢会社が持続的に成長するさせるためには更にプラスの原理原則 今、私が、組織の三要素とリーダーシップ、この二つで組織が機能する土台が出来上がると言いました。 この状態でも悪くはないのです。 ただ会社が成長し続けるという点においては足らないものがあるのです。
その足らないものが「会社の方向性を示すもの」と「人財育成」すなわち思想や考え方の育成なんです。 この二つを足してはじめて、人が動き、組織が機能し、業績をあげ会社は成長していくのです。 では具体的に話をしましょう。
〇会社の方向性を示すもの、すなわち経営計画書です。 あなたの会社には経営計画書はありますか?経営計画書というのは長期的な会社の経営方針や長期ビジョンなど、会社のあるべき姿を計画書にしたものなのです。 経営計画書があるということは、計画した内容の進捗管理や経営における意思決定が即座に判断ができることなのです。
また現状の状況によっては変更や修正する場合に照り合わすことができるのです。 経営計画書がないとどうなるのか、例えて言うのなら羅針盤のない船にのっているようなものです。 多分この一言でご理解したのではないでしょうか?
仮にこのご時世だから先が見えない、赤字にならない程度の売上又は利益を出し続けたらという考えでしたらそれはそれでいいのですが、しかし、そこで働く従業員はそうではないと思います。
先ほど組織の土台の話をしましたが、組織の三要素の中にある意欲動機付けと言う話をしましたよね。人は遣り甲斐や生きがいをもって頂く給料を見ています。 務める会社に遣り甲斐や生きがいがなければ、転職活動をする動機をあたえてしまいますし、給料をたくさん出せば転職活動をしないかと言うとそうはならないのです。
また、この動画を見ている方の中には経営計画書はあるし、年に一度は集めて説明しているが、計画書自体、絵に描いた餅になっていると言う方も見えるでしょう。 なぜ絵に描いた餅になっているのか。答えは簡単です。具体的な内容がないか或いは、毎年毎年同じことを言っているのではないでしょうか? これも組織の三要素の中の一つ共通目標及び目的なんです。 部署及び個人に具体的に、目指すこと、やるべきことを落とし込まれていますか?
少し数字や内容を変えただけで、やっていることがマンネリになりますと、将来に不安になったり、仕事のやりがいや生きがいが持てないと、自ら成長する人は先ほどと同じで転職活動をしてしまうのです。 ここにつながるのです。
だから経営計画書までとはいいませんが、会社のビジョン、すなわち会社が未来に向ってさし示す何かが必要なのです。それが経営計画書なのです。
〇人財育成、すなわち思想や考え方の育成が必要 誰に向っていっているのか、これは役職者の方をさします。役職者には色々な役があると思いますが、ここでは部署を取り仕切る長、すなわち管理職者のことを指すと思って下さい。
よく勘違いしている方が見えます。 管理職の仕事は、業務を回すことができることが管理職の仕事だと思っている方がいますが、業務を回すことは当たり前であって、これは管理職の仕事ではありません。 余談になるのですが、管理職になっている人に、あなたの仕事は何ですかって質問すると、必ず言ってくることは、業務をまわすこと、利益をだすこと、部下を教育など、答えてくるのです。 これはこれで間違いではないのです。
本来管理職の仕事と言うのは 〇次の管理職を育成すること 〇理念の浸透をさせること 〇他部署との連携や補完しあえる状況をつくる これが管理職者の仕事なのです。
ところが、どこの会社を見渡したって管理職を見ると、従業員の延長線上にいるのです。 従業員の延長戦にいるということは、よく経営者が「我社はPDCAサイクル」がまわらないといわれますが、まさしくここなんです。 従業員の延長戦上にいればPDCAサイクルは回らないのです。
➢PDCAサイクルが回らない理由の原則原則 先ほどの話で、管理職の方が従業員の延長線上ではないとしましょう。 仮に、そうであってもPDCAサイクルがまわらないとしましょうか。 簡単な話、PDCAサイクルを回す人を決めていないないからです。
会社によっては、部署同士が連携し生産をあげている組織や、それぞれの部署が単独で生産性を上げている組織があるとおもいます。 この部署、連携しようが単独でいようが、部署をPDCAサイクルを回す人は誰ですか?
部署の長である管理職の上には当然役職者がいるとおもいますが、その役職者が回さないといけないのです。 また上役がいなくて直接社長しかいない場合、この場合は社長がPDCAサイクルを回さないといけないのです。 部署の長、すなわち管理職者が回すPDCAサイクルというのは部署内でしかまわせないのです。
そしてここからが大事なんですが、さきほど、私は本来管理職の仕事は、次の管理職を育成すること、理念の浸透をさせること、他部署との連携や補完しあえる状況をつくることだといいました。
➢管理職の仕事の原則原則 〇管理職の育成についてはわかりますよね。いつまでも同じところにとどまることは出来ないのです。部下を育成して、ご自身がレベルの高い所にいくか、又は優秀な部下がいたら引き上げるかなのですよ。 また一人前になっている部下がいるのに、同じように業務をしていてはいけません。 他部署の長と連携して利益を生み出すこと、生産性を上げること、何かを生み出す事が長の仕事です。 一人前になっている部下と一緒になって業務に回すことはね作業をしているとしか言いようがないのです。
〇次に理念の浸透と言いました。この理念についての捉え方は色々あります。 説明をするとこの動画は終わらないので、簡単に説明しますと、会社の創業当時に経営者と言うのは色々苦労され、会社の基礎を作る訳ですが、その過程の中ではなぜ会社を作ったのか、その思いや考え方が形成されたものが、一言でいうと理念になるのです。
その理念の中には、我が社の従業員というのは、創業経営者が思っている人間性を求めるべきこともふくまれているのです。ここで重要なのは、我が社に必要な人間性の育成をしていますかっていうことなんです。
特に管理職になる人には管理職という人間性の育成を教えなければいけないのです。 しかし、残念ながら経営者の代が変わることや、幹部社員や従業員が入れ替わるたびに、創業当時の経営者が思っている我が社が求める人間性が、いつしか形骸化されていくのです。
あなたの会社では、幹部社員を選ぶときってどのように選んでいますか。 また新人や中途採用者を選ぶときってどういった基準ですか。 仕事が出来る人、常識、非常識の分別がつけれる人、全てにおいて、幹部社員でも採用でも、選ぶ側の基準であって、我が社が求める人間性基準というものはないのです。 仮に選ぶ側基準でもいいですよ。 育成していけばいいのですから。
如何だったでしょうか?
今までお話をさせて頂いた原理原則をしっかりやって頂けたら「人が動き、組織が機能し、業績を上げながら会社が成長する」のです。 このブログを読まれているあなたの会社は如何でしょうか。この原理原則と比較し、何が違うのかを検証して修整や改善すべきところがあれば一度やってみては如何でしょうか。