木材製造業会社
社員が率先して動ける組織へ
経済が下り坂になっても周りにたより安易に考えていたため、当たり前のことが当たり前にできない会社になっていました。原価管理や生産管理、仲間に対する考え方の指導を受け、社全体が一つの目標に向かっていく組織へと生まれ変わることができました。
CUSTOMER VOICE お客様の声
当社は建材および店舗の内装材を製造・販売する会社です。数十年来の得意先があり、ものを作ればお買い上げいただけている状況で、数年前まではそれだけで会社は成り立っていました。しかし日本経済が下り坂になり、取引先も人事担当が変わり、今までのようにはいかなくなりました。何も考えなくても周りが協力的に動いてくれて何とかなるという惰性が染み付いており、年々状況が厳しくなってきているのに、それでも「経費を減らせば何とかなる」などと安易に考えていました。
その見通しは甘く、問題が次々と噴出してきました。原価や経費は膨らみ、高齢化にともなう技術継承もできておらず、いつの間にか「当たり前のこと」が当たり前にできない会社になっていました。社長に就任したばかりの私は、どこから手を付けていいのか分からず悩んでいました。そんなときに知り合いから紹介を受けたのがマネジメントオフィス・Kの川原代表でした。
最初の数カ月は、工場内の原価管理や生産管理の仕方、それから人として組織としての考え方を指導されました。たとえば、人前で話をすることが苦手な担当者に全員の前で朝礼を兼ねたラジオ体操の先導をさせてみました。するとパートの人からも人が変わったと言われるくらい今でははっきりと声が出て、本人も自覚が芽生え、自信がもてるようになりました。目に見える改善がされたのです。組織力研修などは創業以来一度も行ったことがなかっため、最初のころは照れや恥ずかしさから不真面目な態度をとる人もいましたが、時を経て全員が積極的に取り組むようになりました。そのおかげで挨拶もできるようになり、来客があっても安心して対応をまかせることができるようになりました。また5Sや「報連相」の徹底から朝の清掃までも定着し、幹部同士のたわいのない会話にも、組織や原価、工程の問題点などについての話題が飛び交うようになりました。
役員と社員で受けた三日間の研修は大変な厳しさでしたが、個人間の本音が出て、お互いの気持ちがわかるようになり、相手への思いやりや感謝の気持ちを全員が再認識をすることができました。それまでは川原氏の指示を受けながら改善に取り組んでいたものが、指摘を受ける前に各人が率先して課題を見つけ、取り組むようになりました。互いのコミュニケーションもおざなりな連絡ではなく、気持ちが入った伝達ができるようになり、社員が一つの方向に向かっていく土壌ができました。もの作りの基本は相手を思いやる気持ちで成り立っていることを心に留め、本当の意味での改善に向けて頑張っていきたいと思います。
材料製造業会社
代表取締役 H.T