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メンテナンス会社

どん底から奇跡の復活

7年間の赤字続きで銀行からも見放されつつあり、社員の士気もゼロに近く倒産も目に見えていた状況から、奇跡の立ち直り。資金も組織も、企業全体が今でも安定し続けています。

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僭越ながら社長の代わりに、私がマネジメントオフィス・Kさんのことについてお話をします。川原さんとの出会いは突然の出会いでした。当社の社長は7年前に原因不明の病に侵され、それ以降会社に来る日が月に1回、多くて2回ほど出社していたのですが、長時間椅子に座っていられず、出社しても数時間で退社するようになりました。本来なら我々役員は従業員と一致団結して頑張らないといけない状況でした。しかし社長の顔が遠くになるにつれ、社内が不協和音に…。メンテナンス以外に新規受注した工事も、予算上では10%~20%の利益を確保して稟議書を回していたはずが、蓋を開けると20%~30%の赤字になっているのです。この3年間で30件ぐらいの工事が赤字なので、経理が「資金繰りが苦しい」と言ってくるのは当然の話です。メインの銀行を始めとして他行から引き上げの話も聞き「もう駄目か」と思った次の日の朝礼のことでした。社長と川原さんがいたのです。川原さんの口から「今日から外部取締役に就任しました川原です」と挨拶がありました。「明日にでも倒産するのに、今頃何しにきたのか」と思ったことを覚えています。
川原さんは翌日から積極的に金融機関の対応を始め、同時に各役員や従業員との面談を実施しました。川原さんが面談している隣の部屋からは、時に大きな声が、時に面談が終わった社員の目には涙が。明らかに川原さんの影響により、何かが起きていることは明白でした。大きく変化したのは、川原さんがジョインしてから4ヶ月後の11月、冬の賞与の頃でした。すでに社員は会社に資金がないことを知っていて、いつ倒産してもおかしくないと誰もが考えていました。だからこそ、冬の賞与が満額でたことに驚き、全体の士気が高まったのでしょう。そこから加速するように部署ごとの問題が改善され、その年の決算で営業利益が4千万計上されたのです。この7年もの間、常に赤字だったのに…。まるで奇跡としか言いようがないのです。その後は資金繰りが改善され、金融機関からは追加融資の話で会社は盛り上がり、次の年の決算は営業利益が6千万計上されるようになりました。川原さんは組織と資金繰り、そして利益が安定したのを見届けて3年前にこの会社を離れていかれました。しかし今でも、会社は安定しています。

メンテナンス会社
取締役 T.K

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