管理職には決まった定義はありませんが、
しかし、一般社員と管理職の違いを知っていても、具体的に何をどういったことを求められているのかは、分からないと言う人もいるでしょう
又管理者でいる人の中にも、今のご自身が、果たしてこれでいいのか、迷っている人もいる事でしょう
実際、会社の規模によりますが、管理者になって、給料の変化はあるものの、管理職という意味までも教えてくれる会社はすくなくありません。
ネットや書籍で管理職について調べて見るとそのほとんどが、管理職の資質であったり、心構えといった内容がほとんどです。しかしながら管理職の重要性についてまでは書かれてはいません。
なぜ改めて「管理職の重要性」という話をするのか
役割や資質よりも、重要性を理解してもらわないと、会社が成長していく過程で、必ず事業運営する上で支障をきたすからです。
創業期の時はいいでしょう。創業期は知っている者同士、又は創業者の話に賛同した方が集まり、未来のためにお互いに頑張れるのですが、会社が少しづつ成長しはじめると必ず齟齬が生じるのです。
大抵の経営者は我慢をし、悶々とした日々を過ごしながら、社員達を増やしていくのですが、ここで間違うと仮に会社は大きくなっても、成長したのではなく膨張になってしまうのです。
事業運営をしていると様々な経営課題に直面します。
なぜ、経営目標が達成できないのでしょうか?
なぜ、売上があがらないのでしょうか?
なぜ、人が定着しないのでしょうか?
なぜ、技術力や知識が社内に残らないのでしょうか?
なぜ、経営理念が浸透しないのでしょうか?
なぜ、売上を上げなければいけない時に、社員は動かないのでしょうか?
答えは簡単です。それは経営者と共に歩むものが、経営者の価値観と違うからです。
セミナーをやっていると、たまに上場企業の社長付き室長とか、経営企画室の方の参加が目立ちます。どうしてセミナーに参加したのか理由を聞くと、経営理念を社員達に浸透させたいとう言うのです。
実際に、セミナーや個別相談に来られた過去も含めて150社近くの方の資料をもとに統計をとってみると。
10億未満の経営者の悩みは業績改善
20億未満の経営者の悩みは業績改善と社員教育
30億未満の経営者の悩みは業績改善と評価制度の構築
50億未満の経営者の悩みは後継者育成や管理者のリーダーシップ
50億以上の経営者の悩みは評価制度の構築と経営理念の浸透
以上の内容になるのです。
ここで意味することは、会社の規模が大きくなるにつれ、経営者の価値観に近いものがいないということです。
管理者の中には、よく勘違いをしている方をお見受けしますが、肩書を振りかざして、いかにも仕事は出来るぞと、雰囲気を醸し出す人はいますが、仕事ができるのはとても良いことです。しかし管理職の役割を果たしていなかったら、管理者としての仕事ができるとはいえません。
今でも管理者になると「出世」「昇進」と言葉に、皆勘違いをして、管理職になる=偉くなる、序列が上がる と捉える人はいまでもいますが、管理職の本来の意味は、仕事で成果を出すために、仕事をよりうまく進めるという「役割」を担っているに過ぎないのです。
また成果を出すため、自分が動くより、人を動かして仕事を進めることが求められる「役割」なだけに権限は多くなりその分、責任も重いのです。
その一方で一番重要なことは、仕事で成果を出すことは当たり前ですが、会社の文化や歴史、いわゆる企業理念や社是社訓を部下や後輩社員に伝え、正しく導くのが管理者の役目でもあるのです
ここ数年で社員の中には、管理職になりたくない人が増えてきました。
理由の一つに、管理者の言語、行動をみて、その大変さを味わいたくないと言う声が多くあります。
もし、管理者が会社に対する愚痴や不満、自分本位、我がまま、理不尽さを嘆いて、部下や後輩社員にそのような話をしたり、社員でいた時と同じような考え方や意識のままだと、部下や後輩社員は、自分の将来を悲観し、自ら違った道へといくのです。
ですから、管理者になる人には、管理者の重要性を理解させることが必要なのです。
これからの時代、管理者が会社の成長の鍵を握っているといっても過言ではないのです。