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経営ビジョンや経営目標は飾りではない!経営が困難な時ほど発揮する

 

会社を成長させたいと思うのなら、腹をくくって本気になりましょう。

昨年12月に私が改善指導している会社、ここではT社としましょう。

このT社、今年の4月にセミナー会議室を借りて従業員を集め、社長が新たな経営計画発表会を実施しました。

前期の売上、前期の問題点、前期からの改善点を順次お話をされ、そして社長が「皆さん多分ですが、前期の売上や前期の目標は忘れてしまったでしょうから、今期の売上目標と重点事項の話をしますので、必ず覚えておいてください」と説明し、続けて今期の売上目標と重点事項の話をされたのです。従業員達も終始頷き、新たな気持ちになったのでしょう。

顔つきは凛々しくなっているのが分かりました。

それから2週間後、私はこのT社の改善指導にお邪魔し、ひとつの部署の社員を集め、何時も通りに会議を始めるのですが、その前に経営計画で今期の目標売上と重点事項について、覚えているのかどうかの確認をしたのです(会議には必ず社長も参加しています)

入社短い社員から質問していき最後は年数の長い人にまで一通り質問をしたのです。

すると社員の中には、黙っている社員、苦笑いする社員、下向く社員、横で聞いていた社長の顔が苦虫を嚙み潰したようになっているのが分かりました。

私は、すかさず、そこにいた社員を叱り、経営ビジョンや目標がなぜ必要なのか、なぜ経営者がそういった話をするのかなどを説明し、次回来た時は再度聞くと言って話を終わらせました。

皆さん、ここなのです。

大抵の経営者は怒って再度説明して終わりなのです。

人は、怒られても1時間もしたら忘れてしまうものです。

人が忘れてしまうのは当然なのでしょうか?

答えは「違う」のです。

経営ビジョンや経営目標を掲げても、社員からすれば「いつもの事」でしかないのか、または具体的に手法や指示が、おろされていないのかのどちらかなのです。

これを読まれている経営者の方に聞きます。

なぜ、経営ビジョンや経営目標が必要なのでしょうか?

経営ビジョンや経営目標は、社員を一つの方向に向かせるための、単なる旗振りなのでしょうか?

私は常々、ビジョンや目標を山に例えて話をしますが、

登る山によっては、経営者の腹のくくり方が違ってくるのです。

山は色々あります。ハイキングに登る山、富士山みたいな大きな山、エベレストのように命がけで登る山、山によっては険しい山もあるでしょう。

経営ビジョンや目標が山に登る高さなら、登る山によっては準備や対策が必要なのです。

仮に富士山クラスの山に登ろうとするとしたら、従業員に対して具体的な経路や装備品などを指示するはずです。しかし、上の空で聞いている従業員は普段着出来たり、女性によってはハイヒールで来たりするのです。これがエベレストだとしたらどう思いますか?

本当に登山をするとなったら、細かい指示命令をしたり、念入りに打ち合わせを行うはずです。なぜなら命の保証がないのです。それが分かっているから人の話を真剣にきくのです。

しかし残念ながら、山に例えて話をしても、言いたいことを理解してもらっても、従業員達からすれば、?(ハテナマーク)が付くはずです。

なぜ?(ハテナマーク)が付くのか?

簡単な話です。

経営者は会社を、逃げることも降りることもできませんが、従業員は逃げることや降りることが出来るからです。

その違いがあるから経営者は、前を見ながら進み、たまに後ろを振り返って見ては、一人残らずついてくるかどうかの確認が必要なのです。

考えてほしいのです。

業績が落ちたら、仕方がないと思うのでしょうか? 

資金繰りが苦しい資金調達ができない、仕方がないのでしょうか?

昔、はやったバイトテロ・・・・皆さんの所で起こったらどうおもいますか?

これらの内容は結果であって、そうなる前に対処が出来たはずではないでしょうか?
何か問題が起こった時には叱るのではなく、起こる前に、言うべきことを、言うべき時に言わないと、改善や解決にはなりません。しかし多くの人は物事が起こったら、言いたい時に、言いたいことを言う人がいますが、これでは怒られた人は意味が分からず委縮するだけです。

我々経営者の真剣度合いによって、従業員の意識が駆り立てるのではないでしょうか?

話がそれましたが、経営ビジョンや経営目標を、中途半端に旗を振るだけでしたら、旗を振らないほうがいいのです。中途半端に旗を振ると、従業員は常に経営者の姿勢を見て、各々が酌量をするからです。

今回のT社の社長には、山の例えを話をし経営者としての考え方などの話をしました。

社長の口からは「悔しいです。しかし、怒って雰囲気が悪くなると業務に支障きたすのではないか」と言われましたが、だからと言って放置していたらいけないのです。前向きに働く人までもが、酌量をし始めるからです。

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